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第一章 -CHANGE OF THE HEART-

イメージ 理工系の大学を卒業し、メーカーに数年間勤務している中で、柴田は自分の将来について正直迷っていた。
とても居心地がよいサラリーマン生活。しかしこのままサラリーマンを続けていってもいいのか。」悶々とした20代後半のある日、昨夜までいっしょに飲んでいた旧友。突然その旧友の 訃報の知らせ。「えっ・・・」言葉がでなかった。ドラマでも観ているようなそんな感じだった。この時の衝撃は今でも忘れることが出来ない。

絶望の中でも柴田は考えた。「明日どうなるかわからない人生。旧友のためにも落ち込んでいるより、これをキッカケに何かをしようではないか!」そこで柴田が選んだのはMBA取得という選択だった・・・。

柴田ところが決心したのはいいが、柴田は英語が話せないどころかヒアリングも読み書きもまったくできなかった。そしてその時から柴田の猛勉強が始まった。会社が終わると7時には帰宅。食事を終えてからは毎日深夜2、3時までひたすら英語の勉強、勉強・・・・
「こんなに勉強したのは僕の人生で初めての経験でした。」当時のことをそう笑って話す柴田は決心して約1年半後、成田空港に立っていた。

第二章 -GO TO NH(米国、ニューハンプシャー州)-

ニューハンプシャー州"ニューハンプシャー"略してNH.そこが柴田が選んだMBA(MASTER OF BUSINESS ADMINISTRATION)取得のための留学場所だった。ニューヨークやロスなどと違って日本人が少ない街。アメリカ ニューイングランド地方に位置するボストンから車で1時間くらいに位置するマンチェスターという町にある大学である。
未来への大きな夢と希望を描いて留学をスタートしたが、そこには苦労の連続が待ち受けていた。

ほぼ独学で猛勉強した英語も現地のネイティブには歯がたたず、また難解な経済用語も初めはお経を聞いているような感覚だったと言う。だが現地での努力の甲斐もあって半年後には授業にも慣れ、多くのインターナショナルな友達も出来た。彼らは日本人と違って自分たちの未来に対して非常にアグレッシブな考えを持っていた。
「一流会社のサラリーマン」より「一流の起業家を目指す」そんな仲間の考え方にも感化され、やがて自ら の人生の地図をあれこれと思い巡らすようになる。
そして無事現地でMBAを取得し、帰国の人となる。

第三章 -帰国〜コンサルティング会社〜起業-

柴田

帰国してまず勤めたのは大手の経営コンサルティング会社。MBAを取得してもそれはあくまで学問の世界。それを自分なりに体系化し、実際の日本のビジネスの場に置き換えてみたかった。
そこでは寸暇を惜しんでコンサルティング案件をこなしていった。コンサルティング業界に身をおく中で、医療業界がまさに激変し「病医院が生き残りをかけて」変わりつつある現状を目の当たりにする。医療業界は変化を求められている。様々な業界での自分の経験やコンサルティングノウハウが役に立つのではないだろうか、これにより社会貢献もできるのではないか、と考えてコンサルティングをスタートさせる。
医療機関(特に病院)においては特殊な業界であると世間では認識されがちだが、柴田はあえて特別視しなかった。「算術(財務的な面)」だけではない「仁術(純粋医療)」という中心となる軸をもっていること以外を除けば・・・。
柴田は、MBAで学んださまざまな経営理論や様々な他業界での成功事例を病院業界に導入する。経験よりも事実を優先させるロジカルアプローチ法により、多くの結果を 残していき反響を呼んだ。当然社内においても医療業界へのコンサルティング新たな注目分野として認識されたが、柴田はそれを自分自身の想いに近い形で実現したかった。

「起業しかない」

柴田の決意は早期に実現することとなる。

第四章 -医師向け人材紹介事業開始-

2004年9月30日、株式会社ニューハンプシャーMCは東京江東区のお台場にて産声を上げた。社員は柴田と前職のコンサルティング会社で同僚だった、中村の2人。事業の軸としては柴田が病院向けの経営コンサルティングを。中村が医師向けの人材紹介事業を担当することとなった。柴田は顧客のターゲット(=医療機関)と商品(=コンサルティング)が一致していたが、中村の方は、人材ビジネス会社向けコンサルティングを行っていたとはいえ、人材紹介の実務は初めて。そして医療に関しては全くの素人。
医療に関して何も分からないまま0からのスタートだった。
2004年といえば、医師の初期臨床研修必修化の元年。勤務医は医局というしがらみから解放され、流動化が一気進んだ年であった。それに対応すべく医師の人材紹介会社も次々と設立されていたが、お客さまである医療機関において中村が調査したところによると、医師の人材紹介会社の評判は非常に悪かった。人材紹介会社なのに先生に全く会わずに紹介をしたり、営業もせずにいきなり履歴書が事務長宛に送られてきたり、はたまた医師や事務長と全く会話できない名ばかりコンサルタントが多かったり。。。
競合は増えても、質が良いマッチングをマッチングが出来れば、先生も求人様も認めてくれるだろう。そう思った中村は医療について、医局について、医師のキャリアについて集中的に学んだ。そうしてがむしゃらに1年間事業を続けたところ、1年目で売上(粗利)1,500万円。それなりの数字を残し、ニューハンプシャーMCとして大きな柱を持つきっかけをつかむこととなる。

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