改めて知っておいていただきたい医師のための転職用語とそのポイント
履歴書ってどう作るのが正解?
わざわざ説明するまでもないですが、転職のための面談を受ける方が持参する最も基本的な書類です。様々なフォームがありますが、左側に経歴、職歴、右側にそれ以外の自己の特徴や希望などを書く欄があります。医師の面談においては一般のビジネスパーソンの面接よりは厳しく見られませんが、きちんと作成する方が受け手の印象は良くなります。
ここでは履歴書作成の一般的なマナーをお示しいたします。
- 基本的に空欄は作らない
- 写真はあったほうがベター
- 学歴・職歴は項目に分けて書く
学歴~~~、職歴~~~、最後は以上で締めくくる
医局での派遣先が複数ある場合はまとめて書いてOK - 資格などは基本的に医師業務にかかわることでOK。資格準備中の場合は備考欄にその旨記入する
- 希望欄については自分が譲れない希望があれば記入する。ただし給与の希望などは書かない方が無難
- 趣味、特技は嫌味にならない程度に記入(面接での話が和む)
- 手書きでもよいが、複数受験を考えデータで提出する方が便利(求人側としても失礼になることはない)
面談か面接か?
一般的には入職のための面接試験のことを言います。一般企業は面接試験の母数を集めそれから数人を合格させる意味合いがありますが、医療機関はそれほど入職希望の医師を集めることはできないので、一人ひとりの先生とお見合いをするというイメージになります。そのため面接よりも面談という言い方をすることが多いです(ちなみに製薬企業などで医師を採用する場合は面接という言葉を使い、通常のビジネスパーソンと同じような選考過程を経ます)。
医師の面談においては主に先生のご経歴や今の専攻を決められたきっかけ、今の仕事で大切にしているもの、今後転職してやりたいこと、家族構成、通勤手段などが聞かれます。
私はこれまで医師の面談に立ち会った経験が300件ほどありますが、その経験から以下に面談を受ける先生へのアドバイスを書きましたのでご参考にしてください。
<面談当日の服装、持ち物>- 医師の場合は一般のビジネスパーソンまでの厳しさはないですが、基本的には男性はスーツにネクタイが基本です(夏の暑い時期などはジャケットにノータイでもOK)。また女性もジャケット着用が無難です。
*学会に出席できる恰好であればOK - 当日はバックをお持ちください。ご自身の履歴書などを入れるのはもちろん、求人様からパンフレットをいただく可能性があります。
- 髪やメイクは清潔感があるものを。
*当直明けで来られる先生もいらっしゃいますが最低限の身だしなみは必要です
- 質問に対する答えはすべて自己PR。正直に答えすぎない(ネガティブな回答は避ける)。
- 回答については自分本位ではなく相手のことを考えて
- ブランクなどがあった場合、その理由から今に至るまでを一つのストーリーとして語れるようにしておく
- 院長などとの会話は明るくほがらかに(=患者と接するような感じで)
- 病院についての質問はあらかじめ考えておく(最後に聞かれます)
- 面接はよいお返事をいただくことがまずは目的(入職するかどうかは後で考える)。
- 医師の場合常識的な対応をしておくと大抵の場合よいお返事がもらえる。ポイントを最低限抑えたうえであとは特別なことはしない
- 当病院への志望理由
- 前職の退職理由
- 今の診療科を選んだ理由
- ご家族に医師はいるか?またなぜ医師になろうと思ったのか?
- 外来、病棟、手術の経験
- 自分の長所と短所
- 入職した場合どのような仕事をしていきたいか
- 趣味は?
- 今後のライフプランは?(開業を含む)
- 現在の転職活動状況は?
ずっと大学医局にいらっしゃった先生の場合上記のような面談は経験のない方が多く、実際の面談でとまどうことも多いです。事前に上記のような質問に対する答えをご自身で考えておくと当日の面談に落ち着いて臨めます。
医師は年棒制が普通?
大学医局や国公立病院で勤務されている先生はあまりなじみがないかもしれませんが、一般の民間病院においては、先生の給与を年棒制にしているところが多いです。つまり先生の年収に関して医師免許取得年数などで判断せず、先生の経験や実力により病院が個々に決定するものです。これは先生の身になって考察すると経験や実力があった場合高い年収が期待できますが、病院の期待が得られなかった場合減給があります。また年棒制というのは通常1年契約でその後更新をするということになります。大リーグの契約のようですが、そこまでドラスティックに更新を考えている病院は少ないです。基本的にまじめに勤務していれば継続して更新がされることになります。民間病院にとって年収が高額になる医師を一人採用することは大きなコストとリスクを抱えることになり、うまくマッチングできなかった時のリスクヘッジにもなります。先生方としては転職して給与が上がっても病院様とはきちんとコミュニケーションを取り、お互いの希望を確認しながら勤務することが重要です。
退職金って医師にもあるの?
退職金は本質的には賃金の後払いであり、終身雇用制を基調とした日本においては永年勤続を奨励する意味もあり広く行き渡っている制度でありますが、法定された制度ではなく、退職金制度を設けなくても違法ではありません。最近は退職金制度を導入していない、もしくは退職金制度を廃止した企業が増加傾向にあります(wikipediaより)。
医師が勤務する医療機関においては国公立病院や多くの関連施設を持つグループ病院などが退職金規定を設けています。とはいえ前述の年棒制で述べた通り民間病院の多くは退職金規定がないところが多いです。また大学医局を出た医師の場合、民間病院を中心に人生に何度か転職をすることが多くなっています。先生の中には退職金がない病院様に違和感を持つ方がいらっしゃいますが、むしろない病院も多いということでご認識ください。
職務経歴書ってなんだ?
医師には非常になじみがない書類ですが、一般のビジネスパーソンの転職には必要な書類となっています。我々が扱っている医師の求人の中では製薬会社の選考において職務経歴書を必要とするところがあります。履歴書はこれまでの経歴や職歴(卒業した大学名や勤務した病院を書く)だけでしたが、職務経歴書は“職務”なのでその大学や会社で何をやってきたのかを記述するものとなっています。一般の臨床の現場においては病院の機能によりその働き方は変わってきますが、基本的には外来、病棟管理、手術、検査など医師として決まった職務があります。しかしながら一般企業が医師を採用する場合は直接患者を診るということがなくなる分、医師にも様々な仕事を与えられる可能性があります。そのためこれまでの経験を細かく見ていくことにより、自社がやってもらいたい仕事に合うかどうかを見極める大切な資料となります。履歴書のような決まったフォームはなく自分で自由に作成してよいですが、時系列に勤務した職場とそこでの勤務内容などとともに、論文や研究実績などを書くのが有効です。なお外資系の製薬会社の場合は英文でのCV(履歴書と職務経歴書を合体させたようなもの)を要求するところもありますので、これについては一般のビジネスパーソンの書き方をネットなどで収集し、他の候補者に比べて遜色のないものに仕上げることが大切です。
常勤医か非常勤医か?
いわゆる非常勤ではない常勤での勤務の定義についてです。医師の方はアルバイトを含め複数の医療機関で勤務される方がいらっしゃいます。また結婚や育児のために非常勤として勤務される方も増えています。では正社員(常勤医)というのは何をもってそれを言うのかということですが、これは社会保険(健康保険・厚生年金)の加入要件に準じているところが一般的で1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上(または週30時間以上)というのがそれに当たります。例えば1日8時間勤務を規則としている施設において週5日勤務(週40時間)がベースだった場合は、週4日以上働く方が常勤扱いになり、週3日勤務の場合は非常勤勤務ということになります。またそもそものベースが週4.5日だったり週5.5日だったりした場合は常勤か非常勤かの判断はその施設の就業規則によります。常勤でない場合は社会保険の事業所の負担分を自分で支払わなければなりませんのでアルバイトだけで勤務をする場合は注意が必要です。
*なお現在社会保険の加入要件を拡大しようという動きもあるので合わせてチェックが必要です。
管理医師とは?
通常院長職として募集しているものです。病院を経営している医療法人がクリニックを設立した際やもともとクリニックが母体のところが分院を建てる際に求人が出ます(その院長が辞めた時にも当然その後任としての募集があります)。院長になるということは立場上経営側の医師ということになります。求人票には基本的に固定給で勤務医師と同じような扱いで条件が書かれることが多いので勤務医の先生もあまり抵抗なく面談を受けられることも多いと思います。通常の医療法人がクリニックを持っておりそこでの院長を募集する場合は経営の実務はそこの事務長などが担い何かあった時もその方が対応されるケースが多いですが、一般企業が自由診療のクリニック(美容外科など)を開業しそこで管理医師を募集する場合、経営側もノウハウがなく管理医師がリクスを負う可能性が高くなります。また経営側に医師がいない場合は開設者となりより高い責任を負います。
詳しくは税理士などのプロフェッショナルなどに相談するか、管理医師として入職する場合はどこまでの責任を負うのかを入職前に確認する必要があります。
キャリアコンサルタントって何者?
国が定めたキャリアコンサルタント試験に合格し、指定登録機関による登録をしたものが「キャリアコンサルタント」と名乗れます。類似の呼び方としてキャリアカウンセラー、キャリアアドバイザーなどがありますが、キャリアコンサルタントは名称の独占資格となっています(資格を持っていないとキャリアコンサルタントと名乗れない)。
キャリアコンサルタントの役割とは相談者が、その適性や職業経験に応じて自ら職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職業能力開発を効果的に行うことができるよう、支援を行う専門家です。個人の特性に合わせたキャリア形成のために総合的にサポートしていくのが役割です。
(特定非営利法人キャリア・コンサルティング協議会HPより)
なお現状民間資格(標準レベルのキャリアコンサルタント)の資格取得者は登録を行うことでキャリアコンサルタントを名乗れますがさらに熟練レベル、指導レベルのコンサルタントはキャリアコンサルティング技能士(1級、2級)と名乗れます。
キャリアコンサルタントの活躍の場としては一般的に公的職業紹介機関(ハローワークなど)や学校(中学校、高等学校、大学、大学院など)の例がありますが一般企業においては人材紹介会社や派遣会社において求職者のキャリアを支援するプロとして活躍している例があります。
ちょっと怪しい?人材紹介会社とは
人材紹介会社とは、厚生労働大臣の許可を受けて求職者に対して職業を紹介する会社です。同じ意味の呼び方として職業紹介会社、転職エージェントなどと呼ばれることもあります。
皆様は医師免許を持たれている方ですので、利用するべき紹介会社というのは医療系に特化した紹介会社になるかと思います。ちなみに看護師や医療事務というのは他の紹介会社大手も今参入が増えていますが、医師は特殊な業界ということで、医師専門(医療専門)の紹介会社がほとんどとなっています。
現在医師を含めた医療系の人材紹介会社は我々の調べでざっと100社ほどあり(紹介業の免許だけ取って営業をしていないところを含めると、もっとあります)、そのほとんどが小規模~中規模の会社です。もともと人材紹介というマーケット自体もそれほど大きくありません。しかも医師専門となるともっとマーケットが小さくなるので、大手と言えども担当者は数人~数十人の世界となります。
ところで皆様がどこか紹介会社に登録しようと思った際、どのような会社を先に選びますか?たいてい大きい(と思われる)会社から順に登録されるのではないかと思います。
ある程度それは正しい選択であり、会社が大きいほど情報は多く、選択肢の幅が広がるハズですので、求職者にとっては有利と言えます。
ただし先ほどもお伝えした通り、大手といえども担当者は本当に少人数の世界です。そこに医師がどっと登録したら・・・。丁寧な対応は出来るのかという疑問が湧きます。
ここで当社のような小規模の会社と大規模な会社の長所、短所をご紹介いたします。
<大規模な会社>● 長所
- 情報量が多い
- 安心感がある
- 登録しやすい(WEB機能などが発達している)
- 往々にしてレスポンスが遅い(らしい)
- 担当者がころころ代わる(別業界からの転職して間もない者が多い)
- 求人担当、求職者担当、WEB担当など役職が分かれ、会社の中で意思統一がされていない(らしい)
●長所
- 一人の担当者がずっとサポートする
- レスポンスが早い
- 転職のあらゆる相談にのれる
- 情報量が少ない
- あまり多くの人をさばけない
- 認知度がない
いかがでしょうか?
結論で言えば大きい会社も小さい会社も一長一短があるということですが、皆様としてはこのような長所、短所を知った上で紹介会社を利用することをお勧めします。
ちなみに大きい会社と小さい会社の見分け方が分からないという方もいらっしゃると思いますが、その会社の認知度の高さである程度見極めていただければと思います。
人材紹介会社をうまく利用するには?
転職をする上で人材紹介会社というのは万能ではないのですが、ただ先生方については無料でサービスが受けられるという点において、選択肢の一つとして考えるのはとても有効です。そこで人材紹介会社をうまく利用する、その活用術についていくつか述べたいと思います。
ちなみに下記のサービスを積極的にはやっていない会社もあるかもしれませんので、ご了承ください(当社では実践しております)。
(1)転職活動の相談ができる
転職活動というのは意外に手間がかかる作業です。時間が余るくらいあるような人はともかくとして、限られた時間内で効率よく事を運ぶことが、転職活動では必要です。
そのためには自分の経験、知識に応じたどんな求人があるのか?また転職を成功させるにはどのような紹介会社を使い、どういった活用をしたらよいのかを事前にしっかり調査する必要があります。転職活動は行き当たりばったりよりやはり戦略的に行動した方が効果的です。そういった意味において人材紹介会社は皆様の転職活動をどう進めていったらよいかのアドバイスが出来るのではないかと思います。実際の転職活動前の段階でも一度相談してみると今後の活動がしやすくなるのではないでしょうか?
(2)自分が気になる求人をチェックしてもらう
「人材紹介会社に登録したのはいいが、なかなか求人を紹介してくれない」というのは、求職者の皆様からよく聞く話です。それは往々にして求人の条件が難しい医師の方に多いと思いますが、求人のリサーチを全て人材紹介会社に任せておくのはよくないと思います。ご自身でもある程度調べられて、「実際自ら受けにいくほどのものではないが、ちょっと気になる」というような求人があれば、人材紹介会社に問合せてみるのも一手です。親切な人材紹介会社社員であれば、皆様の代わりにその求人の情報を聞き出してくれると思います。
(3)面接同行をしてもらう
医師の人材紹介会社であれば、これはそれほど珍しいことではありません。皆様が求人側と面接(見学などを含む)をされる時は人材紹介会社社員もその席に加わるということが多くなっております。ご自身で応募された場合は面接において受け答えしなければなりませんが、人材紹介会社社員が横にいた場合、受け答えのサポートをすることができますし、その後の面倒な条件交渉も人材紹介会社のエージェントが基本的にやりますので、非常に楽だと思います。また求人側も人材紹介会社社員が付くことについては、好感を持つところが多いと思います。
ちなみに一般の人材紹介会社に比べると医師の場合は非常に手厚いサポートをしていると言えます(普通一般の紹介会社においては、面接同行などはあまり聞いたことがありません)。
このようなサポートがすべて無料で受けられる訳ですから、うまく人材紹介会社を使わない手はありません。
求人票って本当のことを書いているの?
皆様は転職しようと思いたった瞬間から、様々な医療雑誌(医師の求人が載っているもの)やインターネットでご自分にあった求人がないかとお探しになられると思うのですが、求人広告もその会社のフォームや求人側の情報公開度により一律ではありません。また限られた情報の中で自分の希望と合うかどうかを決めるにはある程度のコツが必要となってきたりもします。
今回は転職候補先を探す上で、求人広告の見方ということで下に各項目の見方をまとめましたので、今後の情報収集の際の参考にしていただければと存じます。
求人広告を読む上でのポイント
(1)募集職種について
常勤医師か非常勤医師かいうのは大前提ですが、特に非常勤の場合は日勤か当直か、日当直かという時間帯の部分や定期かスポットなのかということもチェックすることが必要です。
(2)病医院の特色について
最近の医師募集広告(特にインターネット)については、求人側の一言といった形でコメントを付けている広告が比較的多くなっております。通常求職者というのは条件のみに目を奪われ、そのようなコメントは飛ばしてしまうことも多いのですが、その文に求人背景が書かれていたりもしますので、チェックが必要です(例えば、最近増床をしました、リニュアルをしましたという理由など)、また同時にその求人のホームページを公開している所も最近は増えておりますので、そこでさらに情報収集されればよりその病院の特色が分かるのではないかと思います。
(3)関連施設について
最近は病医院も老健施設を作ったり、外来分離をし併設する形でクリニックを開かれたりということで、病院に勤務しても関連施設での勤務をお願いされる場合も多くなっております。そういった施設についてはある程度事前に把握された上で、勤務内容の打ち合わせの時に色々お伺いされたら良いのではないかと思います。
(4)勤務地および連絡先について
これは特にクリニックグループで多いのですが、採用の連絡先と勤務地が違う場合が結構あります。連絡先がとても近く、通勤しやすいと思っても実際の勤務地は全く別のところだったというケースも多く見られますので、勤務地と連絡先には十分に注意が必要です。
(5)交通機関について
これは不動産の案内でも同じことなのですが、「●●駅から徒歩5分」と書かれていたら、少なくともその1.2~3倍くらいの時間を予想された方が良いと思います。また特に遠方の病院を見学する場合も徒歩●分と求人案内に記載があれば、少し面倒でも実際歩かれることをお勧めします。
以上求人広告の見方ということで、5つほどポイントを書かせていただきました。
退局(退職)のルール
よりよい転職をするためには、今の職場を円満退社することが大事です。医療業界は特に狭いところでもあり、うわさは広まりやすい構造となっているため、何かトラブルを起こして処理をしないでおくと、転職先でもそのうわさが尾びれを付けて自分に周ってくる可能性もあります。
どんなに今の職場が嫌であっても退職の際は大人の対応を心がけましょう。
そこで円満退職をするためのポイントを3つ上げますと、
(1)退職する意思を初めに報告するのは必ず直属の上司とする
(2)退職することについては、前向きな理由を述べる
(3)退職については十分なスケジュールを立て余裕をもって行動する
それぞれの重要性について述べますと、
(1)については、自分の上司を立てるということが重要となります。というのは例えば、自分の上司が他の人からあなたの退職の話を聞いたとしたら非常に不愉快になると思いますし、また周りから見るとその上司の管理能力を疑われることにもつながります。
(2)については、どんな上司も後ろ向きな理由での退職は歓迎しません。病院の不平、不満をのべた上での退職は送る方の立場としてはつらいものです。退職理由については個人的な理由(開業医を目指す、レベルアップを図る)が退職をする時の鉄則です。
(3)については、就業規則などを確認した上で、余裕を持ったスケジュールを組むことが必要です。病院にとってはあなたの退職後の代わりの先生を見つけなければならないという新たな職務も出来ますし、今勤務されている周りの先生との引継ぎが発生する場合もあると思います。退職するということは周りのスタッフに迷惑をかけるということを考え、その迷惑を最小限にするためにも余裕を持った退職スケジュールを立てることが重要です。
退職に際しては、今の職場の人たちに感謝をし、自分のこれからの人生を応援していただけるような雰囲気に持っていければベストです。
ぜひ転職をお決めになられた時は今以上に周りのスタッフとのコミュニケーションを大切にし、円満な退職をしていただければと思います。
なお医局を辞められる先生については、個々の医局のご事情もありより慎重に進めていくことが必要です。当社では退局の仕方についてのアドバイスも積極的に行っておりますので、ぜひ一度ご相談下さい。
内定通知書は必ずもらうべし
採用についての書類は労働条件通知書などで確認することになりますが、求人から内定になった場合、まずはその証明の書類を交わすことが必要です。それを内定通知書、採用通知書など色々言い方がありますが、労働時間、勤務開始日、勤務曜日、休日など勤務をする上で基本の条件を明確にしそれにサインするというものです。医療機関によってはそれを作っておられないところもありますので、内定をし入職を決めたら採用の担当者に作成を依頼しましょう。なお紹介会社を使って入職した場合はその担当者が作成を依頼してくれるはずです。内定という言葉はもらいそれを信じて入職したが入ってみると自分の希望とかけ離れた勤務だったということはあります。特に先輩医師からの誘いなど決められた採用のステップを踏まなかった場合に起こりやすいケースともいえます。なおこれは常勤だけではなく非常勤でも採用についての書類は事前に確認しておくことをお勧めします。